1960年代の金無垢のスミスが入荷しています。

こちらの「アストラル」は同社の最高級ライン「デラックス」と並ぶ傑作モデルで、シンプル・モダンなデザインが特徴です。「スウォード針」とも呼ばれるドーフィン針を極端に細身にした形状の時分針は、スミスの腕時計を筆頭に多くのヨーロピアンウォッチに好んで使用されており、控えめで上品な雰囲気が魅力的。ミッドセンチュリーの腕時計らしいアラビア数字とクサビ型インデックスの組み合わせも今見ると新鮮で、クラシックな味わいを楽しめる一本です。

ケース素材はイギリスで流通していた金無垢ケースの特徴でもある、9カラットのソリッドイエローゴールド。ケース背面に、いわゆるプレゼンテーションウォッチの刻印が見られます。ブリティッシュ・レイルウェイズ（イギリス国鉄）が社員の45年勤続記念に贈ったものと分かりますが、このような物語性を帯びている部分も、アンティーク時計の醍醐味です。

搭載するムーブメントは、スミス独特の粒金仕上げ。こちらは伝統の1215モデルの後継機となるモデルで、天真を保護する花型の耐震装置「キフショック」を備えた高級仕様になります。

シンプルな金無垢の三針時計なので、フォーマルにもカジュアルにも違和感無く上品さをプラスできそうな一本。スミス社純正の赤いケースも付属します。